今も昔も墨つぼは重要

墨出しという言葉を聞いた経験のない人も少なくありませんが、実は工事を行ううえで欠かすことのできない大切な作業です。

 

設計図通りに工事が進むように、図面で指示されている建築物がどれくらいの大きさなのか、現場で直接墨で書くことを言います。

 

行う工事は鉄筋・型枠・建具・金物などの多くの工事です。

 

かつては墨つぼと言われる大工さんが持っていた墨を吸わせた綿などのものを墨つぼに入れ、中に糸を通して使う道具だけを使用していました。

 

糸に墨を吸わせて伸ばし、糸を弾くと直線が簡単に書ける仕組みになっています。

 

長い直線でも墨つぼを使うことで手軽に正確な直線を書くことができ、墨出しには欠かせないものでした。

 

現在ではレーザーを使って書くなどの方法も使われるようになり、昔ほど使われる機会は多くありませんが、それでも現在においても糸を使って直線を書くことは重要な仕事とされています。